#06

下町の銭湯に残る、日本庭園と縁側と。
-前編-

2017.12.25

みんなはお風呂好き? ボクは温泉や銭湯みたいに大きな湯船が大好きなんだ。今回は、東京の下町・北千住の歴史ある銭湯・タカラ湯を訪ねてみたよ。きれいな日本庭園と縁側のある銭湯は全国的にも珍しくて、『キングオブ縁側』とも呼ばれているんだって。楽しみだね〜!

昭和13 年( 1938 年)に建てられたタカラ湯は、千鳥破風(ちどりはふ)という宮造りのスタイル。銭湯というよりは神社みたいだよね。入り口の上には柴又帝釈天の門前にある園田仏具店が作った七福神の彫刻があるよ。タカラ湯だから、タカラ船に乗った七福神、ということなんだろうな。江戸っ子はそういうシャレが好きだったらしいよ。

ほら、これも、そんなシャレのひとつ。江戸時代は銭湯のことを湯屋(ゆや)と言ったんだけど、弓矢がその目印だったんだって。なんでかと言うと、『弓射る』と『湯入る』が似ているから……
そんなことばかり考えていた江戸の人たちの生活って、テレビはなくても今より笑いがいっぱいあったのかもしれないね〜。

銭湯でおなじみの鍵付き下駄箱は、靴がよく盗まれた戦後の物資不足時代に普及したんだって。ボクも使ってみたかったけど、なにしろ靴を履かないからなあ… … 。

今でも男女別々のドアから入ったところに番台があるような銭湯は残っているそうだけど、タカラ湯の入り口は男女いっしょ。受付で代金を払って、それぞれの脱衣所へ行くようになっているんだ。

なにも持っていなくても、石けんやシャンプー、かみそり、タオルなどは全部買えるよ。ほかで見たことのない小さなサイズのシャンプーとか、昔から、銭湯にしかないものってあるよね。

男風呂と女風呂の入り口にある拍子木は、銭湯芸術家ウエハラヨシハルさんの作品なんだって。お客さんの背中を流したりするサービス係の三助(さんすけ)を呼ぶ時に、男風呂なら2回、女風呂なら1回、拍子木を叩くのが当時の合図だったそうで、これは拍子木2本だから男風呂のサイン、というわけ。

タカラ湯にはほかにもウエハラヨシハルさんの作品があって、入り口に出された「わ」と書かれた板は「(湯が)わいた=営業中」、「ぬ」の板は
「(湯を)ぬいた=営業終了」という意味。江戸っ子に負けない遊び心、ステキじゃない?

荒川の土手からも見えるタカラ湯の煙突は、高さ約23 メートル。太平洋戦争時には、この煙突が工場と間違われて空爆されたこともあったけど、結局、壊されずに残ったそうだよ。もしかしたら、あの入り口の七福神が守ってくれたのかもね。

タカラ湯の三代目、松本康一さんが、「都内の銭湯のピークは、昭和30〜40年代で、2800軒くらいありましたが、今では約570軒になってしまいました。足立区は166軒が30軒に、北千住では37軒が8軒に、といった感じですから、だいたい5分の1くらいに減っていますね」って教えてくれたよ。

タカラ湯は去年からガス炊きに切り替えたんだって。「薪で炊いたお湯は翌朝まであったかいけど、ガスは冷めやすい」と松本さん。そういえば、薪のお湯の方が、体の芯まであたたまるって、聞いたことがあるなあ。環境的にクリーンなエネルギーに切り替えていくことは大切だけど、その一方で失われてしまうものも、やっぱりあるんだね。

昔の下町には、お風呂のないお家が多かったけど、今では都内のお家の風呂普及率は99 パーセント!。だから、銭湯にやってくるのは、「お風呂に入りたいから」というよりは、「広い湯船が好きだから」だったり、「週末に家族でのんびりリラックスしたいから」だったりするらしいよ。

そんな話を聞きながら、天井が高くて開放的な脱衣所へ。さあ、ボクも、ひとっ風呂浴びてみよう、
っと!何となく服を脱ぐフリをして、体重計にも一応、乗ってみようかな(笑)。

タカラ湯のお風呂や縁側のことは、次回の後編をお楽しみに〜!

【タカラ湯】
電話:03-3881-2660
住所:東京都足立区千住元町27-1
営業時間:15:00〜23:30
お休み:金曜
利用料金:大人460 円、中学生・高校生300円、小学生180 円、乳幼児80 円
アクセス:北千住駅から徒歩20 分
http://slowtime.net/takarayu/

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