#01

マンション暮らしでみつけた
夫婦二人の心地よいキョリ。

2017.05.26

しあわせなおウチにすみついてしまうれ~べ~が、タカラレーベンの住まいで見つけた、ちょっと素敵な暮らし。第1回目は、シニアライフを楽しむために、戸建てからマンションでの二人暮らしに切り替えたTさまのお宅をご紹介します。

草花のうれしそうな匂いが、そよそよと風に乗って運ばれてくる。ここは東京・練馬区のとある街。緑がいっぱいの駅前から大きな通りを歩いていくと、白とグレーのかっこいいタワーが見えてくる。Tさん夫婦が暮らす、15階建てのタワーマンションだ。二人は2016年に引越してきたばかりで、マンションの中ではいちばんの新人。でも、マンションを愛する気持ちは人一倍強く、お父さんは管理組合の理事長と防災会長をやっているんだよ。

「マンション周辺のゴミを拾いはじめたらそれが習慣となって、植栽の手入れなんかもするようになり、気がつけば理事長になっていた」

なんでも放っておけない性分のお父さん。マンションの周りだけだったお掃除が、今では大通りや陸橋まで広がっているみたい。早朝、みんなが起きてくる前にきれいにお掃除するのがお父さんの流儀なんだ。かっこいいよね。

Tさんたちは、もともとは戸建てのおウチに住んでいたんだ。「子どもが独立して二人だけの生活になると、家の中がずいぶん広く感じてきて」というお母さん。「5年先の暮らしを考えると、庭の手入れなどもつらくなるかもしれない」と思い、マンションへ移ることを計画した。

でも、今回が結婚してから5番目となる住まい。お母さんのこだわりは強く、気に入るものとはなかなか出会えなかったそう。「もう自分の足で探すしかない」とチラシを手に物件を見てまわり、「敷地の広さや植栽の雰囲気が良くて」今のマンションに興味をもち、部屋を見せてもらうことにした。

「大きな窓からの景色がすごく気持ち良かったの。しかも三方に窓があって。バルコニーも広いから、大好きな植物をいろいろ育てられそうとか、どんどんイメージが膨らんでいったの」

前の住人が部屋をきれいに使っていたこともあり、ほぼ即決したんだって。こだわりが強いぶん、決めるときはすぐ決める。しっかり者で頼りになるお母さんなんだ。

一方、お父さんは「前の戸建てに思い出が詰まっていて、家の前の公園もお気に入りだった」から、最初は引越すことにあまり乗り気ではなかったみたい。それでも「女房の意見には従わざるを得ないので」と渋々、計画を受け入れたそう。

「ひとつだけ、故郷・岡山の山並みに似た雰囲気が好きだから、西武線沿線にはこだわっていたんだよね」

そんな山好きのお父さんの心をつかんだのも、見晴らしの良い大きな窓と広々としたバルコニーだった。遠く筑波山まで見渡すことができ、「日の出と日の入りの両方を楽しめる所はなかなかない」と、天気のいい日はたくさん写真を撮っているんだよ。空気の澄んだ冬の朝がとくにお気に入りで、外階段からずーっと日の出を眺めているんだ。ぼくもお母さんも寒いから一緒に行かないけどね。

外観やエントランスのデザインも、二人のお気に入りなんだ。「もともと印刷会社で働いていて色にはうるさい方だけど、この主張しすぎない色みは落ち着く。朝日や夕陽を浴びた表情も、映画を見ているようでいいんだよね」となんだか誇らしげ。最初は引越しに乗り気でなかったお父さんも、「実際に暮らしてみると、生活がいろいろコンパクトになって、やらなければいけないことも減り、思っていた以上にラクになった」と今の暮らしが気に入っているみたい。

「女房はそういうことを住む前からわかっているんだから、すごいよね」

引越してお父さんが何よりもうれしかったのは、独身のとき以来はじめて自分の部屋を持てたこと。上京して最初に住んだ三畳一間のアパートは、狭かったけれど、大好きなギターとレコードに囲まれてしあわせだった。そんな昔を懐かしみながら、部屋を完成させたんだよ。

「当時はぼろいギターばかりだったけど、だんだんグレードアップして、今は最上級のモデルになった」と壁にかけたギターに人生を重ね合わせるお父さん。「これからまた青春だ!」なんて喜んでいたっけ。ここだけの話、お母さんにナイショにしているギターもあるんだよね。

お父さんの音楽にかける想いはすごくて、「やりたいことを今やらないと後悔する」と40歳になったとき、本格的に音楽に時間を費やすため、ずっと勤めていた大手印刷会社を辞めて転職することにした。お母さんも、快くお父さんの決心を受け入れて、後押ししてくれたそう。

若い頃に心を揺さぶられた大好きな歌を残していきたい。ライブで歌い継いでいきたい。そのためには自分の腕を磨かなければいけない。「趣味というより、使命感に衝き動かされて」ギター教室に5年通い、次の5年間は声楽教室に通った。

そうして50歳になったとき、はじめてライブを行なった。「神社の秋祭りだったけど、飛び入り参加してね。思い出すと今でもドキドキしちゃうよ」と当時を懐かしそうに振り返るお父さん。「演奏している本人が感動しているだけだと音楽じゃない。演奏する人と聴く人のあいだに音楽の感動がある」と先生から教えられ、ライブで演奏することを意識するようになった。

「ライブをやると、だんだん若返る」というのがお父さんの口ぐせで、元気ですねって言われると「50歳でライブをやり始めて15年経つから、僕は今35歳なんだよ」と答えるんだって。おかしいよね。

お母さんもおウチでピアノを弾いたり、マリンバを演奏したりするけれど、お父さんのライブにはほとんど行ったことがないんだ。「だって演奏する前にその曲の背景だとか物語をいろいろ語ったりするのよ。なんだか恥ずかしいじゃない」

でもね、お父さんは結婚40周年を記念して、お母さんにギターの弾き語りで歌をプレゼントしたんだ。いつもの調子で曲の説明を始めると「いいから早く歌って」とつっこまれながら。とある南の島の砂浜で出会った二人。お母さんは翌日の船で帰るから連絡先も交換せずに別れたけれど、台風による欠航でもう1日いっしょに過ごすことになり、ほどなく付き合い始め、半年ほどで結婚した。そんな運命的な出会いからの40年間を素敵な歌に込めて届けたお父さん。「歌だけならいいわね」と照れくさそうに、でも、うれしそうなお母さん。

ふだんは「話が長い」とか「植木鉢の位置が違う」とか、お父さんに厳しいこともあるけれど、じつは家族のことやお父さんのことを人一倍気にしているのもお母さん。どんな環境で暮らせばいいのか、どんな食事をすればいいのか、いつも一生懸命に考えている。そんな様子をお父さんもしっかり見ている。結婚40年ではじめて花束をプレゼントしたのは、照れ屋なお父さんにとっては最大限の感謝の気持ちだったんだよね。

「僕が今やりたいことをやれてしあわせでいられるのは、女房や家族のおかげ。ひとりでは絶対にしあわせになれていなかった」

お母さんは保育士の仕事を今も続けていて、健康のためにスポーツクラブにも通っている。

「つねに一緒じゃなくて、つかず離れず、ほどよい距離感でいられるのがいい。お互いに気兼ねなく、気づかいは忘れず、自由に過ごしているの。そういう意味でも今のマンションは、自分たちに心地よい暮らしを実現させてくれている」

夫婦円満のためには毎日ケンカすることなんてお父さんは言っていたけれど、あれはケンカじゃなくてひとつのコミュニケーションだったんだ。家族のしあわせは、年齢や環境とともにいろいろなカタチに変わっていくんだね。

 

タカラレーベンの住まいをご紹介します!

タカラレーベンホームページ